先日、ご相談の中で「〇〇というサプリメントにはエビデンスがあると聞いたのですが、効果はあるのでしょうか」というご相談をいただきました。
エビデンスとは、わかりやすくいえば「医学的な治療効果の根拠」です。
よく「この治療にはエビデンスがある」「このサプリメントにはエビデンスがある」などの表現を見かけると思います。ところが、エビデンスにも色々ある、ということはあまり知られていません。
「エビデンス」は、「あるかないか」ではなく、「どのレベルのエビデンスの有無について言っているのか」のほうがずっと重要です。以下の資料に簡潔にまとめられていますので参考にしてください。
エビデンスのレベル1は、対象者をランダムに分け、AとBの効果を比較するという試験において明らかになった結果だということです。すべての医薬品はこのような試験を経て承認されます。(臨床試験と呼ばれるものはこのような試験を行います)
いっぽう、エビデンスのレベル5は「これをしたらこうなった」という症例の報告に留まります。実験した人が実験結果を報告する場合は真偽のほどは定かではありません。なお、レベル6は「私はこう思う」という見解に過ぎません。
こうしてみると、エビデンスといわれるものでも、大きな差があるのが分かると思います。ですので「あるかないか」ではなく、どのレベルのエビデンスの有無を言っているのか?ということを把握することが大切です。