今日のテーマは「セカンドオピニオン」です。
セカンドオピニオンとは、直訳すると「第二の意見」。
つまり、現在の主治医以外に、他の病院の医師に「他に治療方針や治療法はないのか」と聞いてみるということです。
このセカンドオピニオンは日本のがん治療の現場でも、広く使われるようになり、今や一般化した制度だといえます。
しかし、セカンドオピニオンを受けるには費用も手間もかかります。(一回、2~3万円の場合が多い)
また、私たち日本人は「目の前の医師のことを疑わない」ことに慣れているので、精神的にもあまり気持ちいいものではありません。実際に「セカンドオピニオンを受けたい」と切り出すと不機嫌になる医師もいます。
医師に気を遣って切り出せない、という患者さんも少なくありません。
セカンドオピニオンは患者の権利ですが、気軽にできるものではありませんし、経済的にも負担があることですから、受けるなら成果が生まれるようにしたいものですね。
では、どのようにしたら効果的なセカンドオピニオンを受けられるのでしょうか?
まず、やってはいけないことは「今の病院と同じ特色、特徴を持つ病院でセカンドオピニオンを受ける」ことです。
がんの治療方法は「ガイドライン」によって、ほぼ決められています。A病院とB病院が全く違う治療方針を出してくる、ということはあまり考えられません。
ほとんどのケースは同じなのです。
ですので、セカンドオピニオンを受ける場合は、「今の病院と違う特色や技術があり、異なる考え方を打ちだしている病院」を先に調査しておく必要があります。
実例を挙げてみましょう。
私がサポートしていた「吉田さん」は、大腸がんからの肝臓転移がありました。
診察を受けていた千葉県の県立がんセンターからは「進行しているので大腸がんの開腹手術が必要だが、今、空きベッドがないので少し待つ必要がある」と言われていました。
相談を受けた私は、東京の虎の門病院でセカンドオピニオンを受けられるよう勧めました。
なぜ虎の門病院を勧めたのかというと、進行した大腸がんでも腹腔鏡手術(※)を行うことが多い病院であり、その分、患者さんあたりの入院日数が少ないことを知っていたからです。
あと、大腸がんからの肝臓転移に対する治療実績が豊富なことも把握していました。(※=開腹せず、小さい管とカメラを使って行う手術。体への負担が少ない)
吉田さんは虎の門病院でセカンドオピニオンを受けた結果、2日後に入院することができ、腹腔鏡手術を受け、身体的にも最低限の負担で退院することができたのです。
もちろん、私も「今、虎の門病院に空きベッドがある」なんてことまでは知りません。
しかし、様々な病院の情報や特徴を把握していますので「どこで受ければよいか。どんな選択肢があるか」を判断することができます。
つまりセカンドオピニオンを成功させるためには「事前に病院の特徴や得意分野を把握しているかどうか」が鍵になるのです。
漠然と「他の病院にも話を聞いてみよう」ではなく、
・どんな回答を期待しているか。
・その期待に応えてくれそうな病院はあるか。
という視点で、事前に情報を集めてみることが大切です。
もう少し具体的にいうと・・・
標準治療以外の治療法を模索するなら、大きな病院ではなく、個人経営のクリニックのほうがさまざまな提案をしてくれるでしょう。
手術を避けて、放射線治療ができないかと模索するなら、「放射線腫瘍医」のいる病院や放射線専門の「放射線科」のある病院を当たるべきなのです。
どんな場合でも「情報」は重要ですが、がんの治療においては、命やその後の生活に直接影響します。
■本村ユウジ公式サイトもぜひ活用ください。
私のサイトには、がん専門の書籍に記載されていることはもちろん、「こういうことが知りたかった」と患者さんからよく言われる内容のものを、多く掲載しています。
例えば、この記事。
乳がんの病理検査の意味について、ここまで詳しく教えてくれる医師はいません。
乳がんの本にもここまで詳細には書いてありません。
また、昨日お届けした特典のガイドブック【がんを完治させるための5つのルール】には、がんという病気がどういうメカニズムで起きるのか、などの「とても重要だが、あまり教えてもらえないこと」も詳しく記載しています。
何のために重要な知識を多く公開しているのかというと、できるだけ早く私の個別サポートを活用していただき、もっと大事なことを知ってもらいたいからです。
個別サポートのご案内ページには、「がんに関することにはどんなことにも答える」と記載しています。
私の公式サイトや無料のガイドブック、メールレターを通じて、それが誇張ではないことは感じてもらえると思います。
がんは進行性の病気なので、時間が経過すればするほど選択肢が少なくなります。
また、治療面に関しては後戻りできないものがほとんどです。手術をすれば臓器は戻ってきませんし、一度使った薬は耐性ができてしまうので、将来は使えません。
「もっと早くサポートを受けていれば!」とこれまで何度も言われてきました。
そのようなことがないよう、サポートを受けるなら少しでも早くご活用ください。
・・・
さて次回の【がん克服への道】は、少し趣向を変えます。
少し前の話ですが2012年12月5日に、歌舞伎俳優の中村勘三郎さんが食道がんで亡くなりました。まだ記憶に新しい方もいらっしゃると思います。
なぜ、勘三郎さんは告知されてからわずか半年で亡くなってしまったのか。
これは「5つのルール」で解説している「手術を受けることで命を縮める」という話に深い関係があります。
彼は「がんで亡くなった」のではなかったのです。
続きは明日のメールレターで。
---【患者さんからの報告紹介】---
手術を回避でき、放射線を選択された患者さん